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円キャリートレードでなぜ円高・円安が進みやすくなる?日経平均株価との関係

円キャリートレード



円キャリートレードとは

円キャリートレード(英語:yen carry trade)とは、低金利政策を維持している日本の通貨「円」を利用した取引のことです。円キャリートレードは、低金利の円で資金を調達して米ドルなどに換え、日本より高金利の米国債などで資金を運用し、差し引きの金利を稼ぐ手法です。円キャリートレードは、主に金融機関の運用手法ですが、為替の変動要因となりますので、ここでしっかりおさえておきましょう。


キャリートレードとは

キャリートレード(英語:carry trade)とは、金利の低い通貨建てで資金を調達して、相対的に金利の高い通貨で資金を運用し、金利差で稼ぐことを目的とする運用手法です。

特に、円建てで資金調達をして他の通貨で運用する場合、調達通貨名を頭につけて「円キャリートレード」と呼ばれています。



円安・円高

例えば、米ドル/円で円キャリートレードを行う場合、円安に進めば金利差収入と円安に進んだ分の為替差益でダブルで儲かることになります。逆に、円高に進めば金利差収入は得られますが、円高に進んだ分の為替差損が出ることになってしまいますので、金利差以上に為替差損が出れば損をすることになります。よって、為替が円高に進む局面では、円キャリートレードでは損をしてしまうため、円キャリートレードを行う人々は利益確定損切りをするために円買いを加速させます。これが円高局面では、さらに円高に進みやすい要因となっています。
逆に、円安局面で円キャリートレードを行えば、金利差収入と為替差益のダブルで儲かるため、円売りが加速しやすくなります。これが円安局面ではさらに円安に進みやすい要因です。



円キャリートレードと日経平均株価の関係

円キャリートレードは、日経平均株価を動かす要因ともなりえます。
円キャリートレードは、円で資金を調達し米ドルに換えて資金を運用しますが、その運用先が日経平均株価にされている場合は、円高or円安に進む局面では日経平均株価も大きく動かす要因となります。日経平均株価で運用されていると、円高に進む局面では円キャリートレードを解消するために円を買い、日経平均株価も売られる、ということになります。円キャリートレードの解消がされると円高株安に弾みがつきやすくなるのです。逆に、円安に進む局面では円安株高に弾みがつきやすくなります。

このようなことから、低金利の日本は円キャリートレードも伴って価格変動が大きくなりやすい市場となっています。日本の市場は、時に新興国の市場より価格変動が大きくなることがあります。それはこういった理由からなのです。



個人投資家の円キャリートレード

円キャリートレードは、主に金融機関の運用手法ですが、日本の個人投資家であれば、外国為替証拠金取引(FX)で円売りドル買いポジションを保有することも円キャリートレードの一つと捉えられることもあります。


:姉妹サイト「株式投資大百科」の解説ページ


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